順張りと逆張りとは?投資する前にメリットとデメリットをおさえよう

2018.04.12

投資前の分析はファンダメンタル分析やテクニカル分析といった方法があります。実際の投資は順張りと逆張りという二つの真逆のスタイルがあり、どちらも一長一短でメリットとメリットがあります。

順張り

順張りとはトレンドに合わせた投資です。上がっている株を買う、下がっている株を売る、という手法が順張りとなります。

  • すでに値上がりしている株を買って、さらなる価格上昇を狙う
  • すでに値下がりしている株を売って、さらなる価格下落を狙う

下図は1,000円だった株が1,200円、1,300円になり、1,360円で買うという事例です。株価の線は右肩上がりで、さらなる上昇を目指して買うわけです。

順張りの例

1,300円になって一時的に落ちこんでいますが、すぐに1,300円に回復して持続的に上昇しています。この状況に自分をあてはめて考えてください。1,200円の歴史があって1,300円で買うことに抵抗しますか?それとも過去は過去で、これからは1,300円を超えて1,400円になるだろうと考えますか?

もし1,200円に戻ることが怖いと思ってしまったら、順張りというスタイルは合わないかもしれません。もし1,360円という購入価格を将来の立場になって考えると安いと思ったら、順張りは性格に合っており、おそらく投資家としての才能があります。

上にあげた1,300円の株価は数年前の吉野家であり、1,360円という価格はこれを書いている執筆者(私)の購入価格です。ぴったり1,360円というわけではありませんが、このくらいで投資しました。2018年現在、吉野家は2,000円を超えています。

逆張り

逆張りはトレンドに逆らった投資です。価格が下がったら買う、価格が上がったら売ります。

逆張りでAという株を買うときを考えましょう。これまでAは8,000円前後で動いていましたが、なにかをきっかけに7,900円まで下がりました。翌週、Aはさらに下がって7,800円になりました。1,800円という株価は今までのトレンドから考えると安いため、BさんはAを100株だけ買いました。

これは典型的な逆張りです。Aのトレンドは「下落」であり、Bさんはトレンドに逆らっているからです。

逆張りの例

逆張りでCというものを空売りするときを考えましょう。これまでCは40万円ほどでしたが、Cはふとしたことをきっかけに50万円になり、さらに60万円になりました。「Cは40万円くらいが妥当だ。60万円は高すぎる。いずれ下がるだろう」とDさんは考えて60万円で空売りしました。

これも逆張りです。Cのトレンドは「上昇」であり、Dさんはトレンドに逆らっています。

逆張りの危険性

これから投資しようという方に逆張りの危険性を説明するために、上でAとCというものを扱いました。Aは新日本製鐵(現:新日鉄住金)、Cはビットコインのつもりで株価や価格を参考にしました。

新日鉄は2007年に8,000円ほどでしたが、7,000円台に落ちこみます。新日鉄は国を支える重要な会社であるため「7,800円は安いだろう」と考えて買った人もいるでしょう。新日鉄を7,800円で買ったつもりになって考えてください。7,800円で買った新日鉄が7,500円になったらどうしますか?

「安いからもっと買おう」と思いますか?それとも「これ以上は危険だから新日鉄は様子見だ」としますか?あるいは「7,800円で買った株はもっと下がる可能性があるからさっさと売ろう」と決断しますか?どの選択肢をとるかによって、投資家になったときのパフォーマンスが変わります。つまり自分の大切な財産が変わるのです。

新日鉄の株価はその後、7,000円どころか2,000円まで下落し、現在もその付近で推移しています(株式分割などで価格そのものは変動している)。つまり7,500円に下がったら買い、6,000円になったら買い、ときた人は莫大な損失を被ったのです。

逆張りは「下がったら買う」手法ですが、これをくりかえすと被害が膨れあがっていきます。これを「ナンピン買い」といいます。ナンピンは「下がったら買う」「上がったら売る」というトレンドに逆らった投資をくりかえして、最終的に自滅していく悪いたとえでひきあいに出されます。

順張りのメリットとデメリット

順張りのメリットはトレンドにのることで勝率が上がることです。株を買うときを考えてください。過去はずっと○○円だった、これくらいで推移していた、というマインドはとりあえず捨ててください。そうしたら自ずと上がりそうなものを手にとるはずです。

順張りは「上がりそうな株を買って、上がるのを待つ」というきわめて自然な行動といえます。

順張りのデメリットは高値でつかむリスクが高いことです。株はもとの価格に戻るという周期性があります。1,200円前後をうろうろしていた株が1,250円、1,300円と上っていくなかで1,360円で買ったとしても、それから下がってもとの1,200円に戻るかもしれない。そのとき1,360円という株価はかなり高く、自分だけ大きな損失を抱えることになります。これを「高値つかみ」といいます。順張りのデメリットは高値つかみのリスクが高いことです。

逆張りのメリットとデメリット

逆張りのデメリットは前述のとおりです。ここでは逆張りのメリットを考えましょう。世界一の投資家ウォーレン・バフェットは逆張りの投資家として知られています。彼は逆張りのメリットを十分にいかして資産をきずきました。

逆張りのメリットは株を安く仕入れられることです。「安く買って高く売る」は商売の基本ですが、これは逆張りとマッチングします。順張りは投資、逆張りは商売の本質に近いといえなくもないでしょう。

逆張りはトレンドに逆らっているため、買ったとき(または空売りしたとき)は一時的に損します。一時的なトレンドで自分の買った株の含み損はみるみると膨れあがります。

しかし株価はもとの水準に戻るという性質があり、一時的な損失はやがて解消され、安く買っている分だけ他の投資家よりも利益をあげられます。

この20年で順張りと逆張りはどちらが有利だったか?

結論は「順張り」です。日本市場に限っても順張りが有利に働きました。

2000年のドットコムバブルで資産をきずくためには、ドットコム会社を順張りで買う必要がありました。2001年のドットコムバブル崩壊のときは、流れにしたがって株を売る必要がありました。ドットコムバブル崩壊でソフトバンクの株価は10分の1以下になったため、逆張りでソフトバンク株をずっと買っていた人の資産は10分の1以下になっていたでしょう。

2008年のリーマンショックで世界中の株価は下がりました、リーマンショックというトレンドに逆らって株を買った人は、前述の事例にあるように資産の大半を失ったでしょう。

2013年頃から始まったアベノミクスでは、株を空売りしていた人は踏み上げ相場で資産を失ったでしょう。「株高は一時的だ。日経平均株価は8,000円に戻るはずだ」と考えて逆張りについても、いまだに日経は20,000円を超えています。

順張りと逆張りで成功するかどうかは、トレンドの判断にかかっている

ドットコムバブル、ドットコムバブル崩壊、リーマンショック、アベノミクスはどれも世界的なトレンドで、この流れに逆らった投資は悲惨な結果をまねいたことでしょう。しかし日々の株価はこうしたダイナミックなトレンドと関係ない、無数の投資家がつくりあげる一時的な熱狂にもとづいています。

株価の上昇は一時的な熱狂にもとづくのか、大きなトレンドにもとづくのか。順張りと逆張りをとるかで迷っている方は、順張りと逆張りで悩むのでなく、トレンドを正確に判断しているかどうかに注意を向けてください。

結論

ここまで順張りと逆張りの性質をみてきました。この記事では次の結論でしめくくります。

  • 大きなトレンドでは順張りが成功する
  • 一時的なトレンドでは逆張りが成功する

2017年12月から2018年1月までのビットコインは一時的な熱狂にもとづくトレンドでした。この相場で大きな利益をあげた人は、ビットコインの高騰は一時的だと判断して空売りした人です。しかしビットコインは技術が未完成であり、今後の一大トレンドになる可能性を秘めています。

トレンドを正確に判断するためには「よくわからないものに憶測でトレンドをつけない」ことが大切でしょう。

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